私はかつて、走る人を「頭のおかしい人たち」だと思っていた

記事内に広告が含まれています。

40代前半に「ふわっと」走り始めた怠け者ランナーが、59歳でサブ4を達成するまでの実録シリーズ(全19話・週1〜2話ペースで公開中)・第3話。2度のフルのあと、約20年間まったく走らなかった時代の話です。

25歳でスクワット作戦の2度目のフルを終えたあと、私のマラソン人生は、いったん完全に途切れます。

そこから約20年。私はまったく走りませんでした。それどころか――マラソン大会に出る人たちのことを、本気でこう思っていたんです。

「お金を払って、わざわざ苦しい思いをしに行く、頭のおかしい人たちだ」と。

明け方まで飲むのが、楽しくて仕方なかった

30代の私の生活は、今とはまるで違いました。

友人や職場の同僚と、しょっちゅう明け方まで飲み会。お酒が楽しくて仕方がない。そういう毎日でした。

やがて結婚して、子どもも生まれました。お金の使いどころは、いくらでもあります。そんな中で、わざわざマラソンに参加費を払う――そんな発想は、これっぽっちも湧いてきませんでした。

苦しさを「知っていた」からこそ、理解できなかった

しかも私は、マラソンの苦しさを十分に知っていました。

20代で2回、身をもって味わっています。足を引きずって、車から降りられなくなって、翌日は会社を休んで。あの地獄を、ちゃんと覚えていた。

知らないなら、まだ憧れる余地もあったでしょう。でも私は、苦しさを知った上で「あんなものに金を払うなんて理解できない」と思っていたんです。

もともと私は、楽して楽しく生きたいタイプの人間でした。早起きして汗だくになって足を痛めるより、夜中まで笑って飲んでいたい。当時の私にとって、ランナーはどう考えても理解の外側にいる人たちでした。

でも、今の私は知っている

笑ってしまうのは、今の私がまさに、その「頭のおかしい人」になっていることです。

しかも15年以上もそれを続け、59歳でサブ4まで走ってしまった。あのころの飲んだくれていた私が見たら、絶対に理解できないでしょう。

正直に言えば、今でも私は、自分のことを半分「頭のおかしい人」だと思っています。この感覚だけは、走る側になった今も消えません。

なぜ、また走り始めたのか――先に言っておきます

では、あれだけ見下していた世界に、なぜ自分から足を踏み入れたのか。

……ここで劇的なきっかけを期待されると困るので、正直に先に言っておきます。大した理由なんて、ありません。

ドラマも、感動の再会も、医者に止められたわけでもない。40代半ばに、ただ「ふわっと」走り始めた。本当にそれだけなんです。

でも、その「ふわっと」が、まさか15年も続くとは――当時の私は、想像もしていませんでした。

(続く)


📋 この時期の記録

  • 年齢:20代後半〜40代前半
  • 練習:ゼロ(約20年間、まったく走らず)
  • 結果:―
  • 私の場合:走らなかった理由は、お金と時間の優先度。マラソンの苦しさを知っていたからこそ、憧れは湧きませんでした

シリーズ目次(全19話)へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました